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シークエンスプロトコ-ル
シークエンス反応
シークエンス反応キットは、ABI PRISM3100-Avantシークエンサーを使用する都合上、Applied Biosystems Big Dye Terminator v3.1 Cycle Sequencing Kit (code No. 4337455)を使って反応を行ってください。   

シークエンス反応プロトコール
Big Dye Terminator サイクルシークエンシングプロトコール 
シークエンスを行いたいサンプルとプライマー及びプレミックスを以下の組成で調製する。

・バッファー(Big Dye Sequencing Buffer)*1   2.0μl
・プライマー   3.2 pmol
・テンプレートDNA dsDNA 200-500 ng
  PCR 産物 5-10ng/100bp
・プレミックス(BigDye Terminator v3.1Cycle Sequencing Kit Code No. 4303152)   4.0μl

滅菌水にて 計20μlにメスアップ


「注意点」
*1 バッファー(Big Dye Sequencing Buffer)はBigDye Terminator v3.1Cycle Sequencing Kit に付属しています。 
上記のサンプルを泡立てないようにゆっくりと混和させ、以下の条件でサーマルサイクラーにセットし、PCR 反応を行う*2、*3。

96℃ 1分*4

96℃ 10秒┐
50℃ 5秒 ├25 サイクル
60℃ 4分┘

4℃

シークエンス反応後、サンプルの精製を行う。

「注意点」
*2 このPCR 温度条件は、Applied Biosystems GeneAmp PCR システム モデル9600,9700,2400,2700 (遺伝子実験施設DNA構造解析室、P1実験室に設置。登録者は利用可)を用いた設定値です。各社、サーマルサイクラーがありますが、各社でスロープの違いがありますので温度条件、反応時間等はご検討ください。
.*3 ミネラルオイルを使用する機種はサイクルが終了したらミネラルオイルをパラフィルムなどで除いてください。
.*4 ホットスタートを行ってください。

サンプルの精製方法

以下にあげるいずれかの方法でサンプルを精製してください。エタノール沈殿を用いた方法では一部フリーの蛍光Terminator が残ることがあります。BigDye Terminator Cycle Sequencing Kit専用のシークエンス反応後、dye除去精製キットの発売に際し、施設でもこの精製キットの対応を開始しましたので、詳細はこちらをご参照ください。このキットは、反応済みのサンプルに試薬を添加して攪拌、遠心と比較的簡単な操作で精製が可能です。この精製法は、シグナルも強く初めて実験される方でも安定した結果を得ることができます。

(I)スピンカラム(Centri-Sep: ABI P/N 401762, 401763) を利用した方法

1) カラム内へ滅菌水800μl を加える。
2) ボルテックスにより乾燥したゲルを十分に水和する。
3) カラムに気泡がないこと(気泡がある場合は、カラムを軽くたたくことにより除去する)を確認後、室温にて2時間以上放置する。
4) 上のキャップ、下のストッパーの順に外す(キャップは必ず上から外します。下を先に外してしまうとゲル内に気泡が入ってしまいます)。
5) ウォッシャーチューブをセットする。
6) カラム内の滅菌水をゲル表面まで自然落下させる。
7) 捕集した滅菌水を捨てる。
8) 再びウォッシャーチューブをセットする。
9) 730 x g (2,500 rpm)(HITACHI himac CF150遺伝子実験施設P2実験室、試料調整室、微生物実験室に設置。登録者は利用可) 、2分間遠心する(遠心機にセットする方向はいつも 同じにし、325 x g-730 x g で遠心します。2分間以上遠心しないようにします。また、735 x g 以上で遠心しないようにします。
10) サンプルチューブをセットする。
11) 反応液20μlをカラムの中央にアプライする。チューブの壁などに触れないように注意します。反応液が壁に付いた場合フリーの蛍光Terminator が残る原因になります。
12) 730 x g (2,500 rpm )、2分間遠心する。
13) サンプルチューブに回収されたサンプルをSpeed vac (UNIVAPO 100H遺伝子実験施設P2実験室、TOMY Micro Vac MV-100試料調整室に設置。いずれも登録者は利用可)にて乾燥させる。
(II)エタノール沈殿を利用した方法
1) 反応液20μlに2μl の3M 酢酸ナトリウムを加え、懸濁後、50μlの95% エタノールを加え、懸濁する
2) 氷中にて10分間放置
3) 15,000rpm 、20 分間遠心する。
4) 上清を除去する*1。
5) 250μlの70% エタノールを加える。
6) 15,000 rpm 、5 分間遠心する。7) 上清を除去後*1、Speed vacにて乾燥させる。
(III)簡易型エタノール沈殿を利用した方法
1) 反応液20μlに64μl の95% エタノール(室温)を加え、懸濁する。
2)16μlの滅菌水を加え、懸濁する。
3) 室温に10分間放置
4) 室温、15,000 rpm 、15 分間遠心する。
5) 上清を除去する*1。
6) 100μlの70% エタノールを加える。
7) 室温、15,000 rpm 、10 分間遠心する。
8) 上清を除去後*1、Speed vacにて乾燥させる。

「注意点」
*1上清を残さないように注意深く吸い取る。
上記いずれかの方法でサンプルを精製した後、完全に乾燥させたものを遺伝子実験施設へ、学内便を利用してお送りいただければ、あとの作業は遺伝子実験施設で行います。また、サンプルは、アルミホイルで包むなどして完全に遮光した状態で室温でお送り下さい。

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